「元気じゃないこころ」のお話(1)  <神 経 症>

(1)神経症とは軽い心の障害です  
  何となく心の調子がスムーズじゃない。悩みがなかなか心の中から消えない。そんな、程度  
 の軽い心の障害のことです。神経症には「不安」を中心とする一定の症状があって、その症状 
 の種類によって強迫神経症とかヒステリー型神経症などと名前がついています。ただ単にイラ  
 イラするとか面白くないというだけでは、神経症とはいいません。

(2)社会的環境、人間的環境にうまく適応できないことが原因で起こります  
  私たちは、暑さ寒さといった自然環境に順応しながら生きているのと同様、人間関係や人間 
 社会の習慣などに自分を合わせながら生きています。小学生には小学生の、ビジネスマンには 
 ビジネスマンの、老人には老人の適応しなければならない社会的人間的環境があります。神経 
 症とは、そうした環境にうまく適応できないことが原因で起こる心の障害です。

(3)第三者からみてわからなくても、本人は苦しいのです     
  軽い障害ですから、普通の家庭生活や職業生活はなんとかこなせますので、外からはその人 
 の悩みがほとんどわからないことがよくあります。また仮に悩みを打ち明けられても、その程 
 度のことで大げさなと思い、あまり同情したり心配したりしにくいのです。しかし、本人にと 
 っては相当に苦しいことなので、何とかしてよくなろうと真剣に方法を探します。健常人の健 
 常範囲内の心配や悩みと違って、簡単に消えるものではないことを理解してください。

(4)よく似た言葉に心身症があります    
  心身症というのは神経症の兄弟分ですが、神経症の人が「心の内側」で悩むのに対し、心身 
 症は身体の病気に苦しみます(喘息、湿疹、偏頭痛、脱毛症など)。つまり、症状の成り立ち 
 にはどちらも「心」がひと役買うのですが、症状のあらわれる舞台が、神経症では「心」、心 
 身症では「身体」というわけです。ときに、2つ合わせもっている人もあります。

(5)ひとりで悩まないで、相談してみましよう
  神経症は誰にでも起こる可能性があります。たまたまいくつかの条件が重なったために、今 
 あなたに起こっているのです。かくいう私にも将来起こらない保障はありません。ですからひ 
 とりでもんもんとせずにまずは相談しましょう。それが「元気なこころ」の第一歩ですよ。